ぐっすり熟睡できる理想的なベッドを作るには、多くのことが必要となります。最高級の素材を何層にも重ねて使用することで硬さと快適さの完璧なバランスを保ち、冬は暖かく、夏は涼しい寝心地を作り出します。
170年以上の伝統を持つブランドであるHästensの製品は、競合他社の製品と一線を画すものです。創業者のPehr Adolf Janson氏が1852年に導入した技術を今も守って丁寧な製造を続ける同社の推進力となっているのが「睡眠の美徳」と「謙虚な誇り」であり、同社の製造の至る所で垣間見ることができます。
1900年代初頭の工場前で、マスタークラフトマンたち
しかし、高級ベッドの購入は単純な手順ではありません。お金を支払う前に試したいと購入者が考えるのは当然のことです。注文確定の間際にアイテムを追加したいと思うこともあるでしょう。そしてこうしたことは支払いサイクルが始まる前ですら起こることです。Hästensもこれはよく理解していたことであり、同社チームはデジタル面で購入者に夢のような体験をしてもらうという使命を胸に、伝統的ブランドを未来にもたらす取り組みに着手しました。この取り組みを達成させたのは、購入者がいつでもどこでもオンラインで支払いできるリンク型決済(Pay by Link)機能でした。
遅い支払いはまるで眠れぬ夜のよう
夜眠れないと落ち着きません。時計を確認するたびに、とてつもなく長い時間が過ぎたように感じます。柔軟性がない時間のかかる決済処理にも同じことが言えます。ベッド購入時に夢のような体験をしてもらい、購入者にその後も心地よい気分でいていただくには、支払いもスムーズかつシームレスでなければなりません。
最高財務責任者(CFO)のRobert Carlen氏にとって、進化を続けるデジタル世界にHästensが適応し、購入者の支払い方法の自由度を高めることは非常に重要でした。最近まで、購入者が商品の支払いを行う方法は、最寄りの店舗に行き端末から支払うか、またはリモートでの銀行振込しかありませんでした。しかし銀行振込では、American Expressなど一部のクレジットカードに付いている恩恵や特典を利用できず、Hästensが目指す質の高い顧客向けの基準に影響が出ました。また、支払いフローに透明性がなく自動化が欠如していたため、財務部門は取引の状態を手動で共有する必要がありました。この方法ではスムーズに行かず、処理全体に遅れが生じました。また、払い戻しも困難でした。
Hästensでは、最高級サービスに妥協を許さず、Hästensのタッチポイントすべての柔軟性を高めて合理化させたいと考えていました。同社が必要としていたのは、容易に実装可能で、スタッフ全員が使用でき、同時にHästens内の関連部門間のコミュニケーションや調整を明確にするソリューションでした。こうした要素はすべて、顧客体験を向上させるものだからです。
その答え:API経由のリンク型決済
Adyenの支払いリンク機能、リンク型決済をHästensが導入することになり、その際にリンク型決済(Pay by Link)が理想的なソリューションであることが判明しました。この機能により、店員はAdyenのAPI統合を利用したHästensアプリ内に支払いリンクを作成でき、その後購入者に直接電子メールで送信できます。この支払いリンクにより、購入者はHästensブランドの安全性の高い決済ページに移動し、そこでオンライン支払いを行うことができます。
例えば、購入者は店舗で好きなベッドを選ぶことができますが、その場ですぐに購入したいとは思いません。店舗を出て家で検討した結果、購入することに決めたとします。その後店員やマネージャーは、数回クリックするだけで支払いリンクを作成して送信できます。購入者は電子メールを受信し、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットなどの好きなデバイスで、デジタルウォレットやクレジットカードといった好みの支払い方法を選んで支払うことができます。この方法ならば、特典を利用することができます。注文時に別のアイテムを追加する場合、支払いリンクを簡単に変更できるため、柔軟性がさらに高まり、店舗と同様のパーソナライズされた雰囲気で購入することができます。
デジタルトランスフォーメーションリードのMikael Wennberg氏は導入した決済処理方法を称賛しています。「APIドキュメントは非常に優れており、サポートも充実しています。当社のソフトウェア開発者の1人に聞いてみたところ、各種システムをつなぐAPI統合はほとんどが非常に優れているとのことでしたが、もしそれらを評価するのであれば、細かな点でAdyenが一番だと彼は言っていました。」
「各種システムをつなぐAPI統合はほとんどが非常に優れているとのことでしたが、もしそれらを評価するのであれば、細かな点でAdyenが一番です。」
スタッフの力を引き出すソリューション
「当社では、注文を設定して販売を処理するための携帯電話を提供したいと考えていました。最初はカード読み取りユニットを携帯電話に磁石で固定していましたが、これは扱いにくいものでした」とRobert氏は振り返ります。
この目標を達成してリンク型決済を前面に押し出すために、Hästensはこの機能を既存のアプリに導入し、スタッフからのフィードバックを利用してApple Labとともに品質を改善しました。つまりリンク型決済は、スタッフはどこにいても100%モバイルで運用でき、決済処理を完全に自律させることができます。アプリには他にも、出荷予約、在庫確認、注文の追跡といった機能があり、店員にとっては真にオールインワンで時間を節約できるソリューションとなっています。
Robert氏はさらにこう言います。「私たちは、ユーザーフレンドリーでトレーニングしやすいアプリを求めていました。新しい従業員がいる場合、どのように機能するかを理解させるために何日も何週間も費やしたくありません。」
最高の結果は注目されないことから生まれる
Hästensはこれまでの12か月間で1400超のリンクを作成しており、その数は時間の経過とともに増えています。同社はデジタルトランスフォーメーションで成功を収めましたが、引き続き力を注いでいるのは、名が広く知られる理由ともなっている象徴的なベッドです。そして店舗はHästensのベッドを紹介する最高の手段となっています。
Hästensはこれまでの12か月間で1400超のリンクを作成しています
Hästensはデジタルトランスフォーメーションによって、人とのやり取りを円滑にし、すべての顧客タッチポイントにさらに独自性を加えています。リンク型決済で対応できるあらゆる機能を考えたときに、お客様の目に付く機能はほとんどないことにRobert氏は満足しています。「当社の成功率は、店舗で実施していることに、お客様にどれほど気付かれないかで測れると思います。お客様が来店され、システムがあることさえ気付かないのであれば、店員とお客様のやりとりにシステムが入り込んでいないということ、つまり当社とってはうれしいことです。」
Mikael氏もこう付け加えます。「このシステムはお客様からは当然見えません。当社のスタッフにとっては、管理に費やす時間を減らしてお客様と関わる時間を増やすことができるので、当然もっと楽になります。また、システムでミスをするリスクも軽減されます。」
夢のようなコラボレーション
AdyenとHästensは2018年から協働しており、両社の関係性とチームワークの強さこそがプロジェクトを総じて成功に導きました。
Mikael氏はプロセスを振り返り、独自のアプリと機能で同様に成功したいと考えている企業に向けて重要なアドバイスを送っています。彼が特に主張しているのは、すべてが100%整った状態になるまで待ってからシステムを立ち上げるべきではないということです。長い時間をかけて細かい点を微調整するのではなく、一度に一部分ずつ取り組み、それを都度繰り返していくことをアドバイスしています。これは、Adyenの方程式(Adyen Formula)という指針の命題である「Launch fast and iterate(迅速に立ち上げて反復する)」に合致しています。
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