日本のクレジットカードの成り立ちと独自の機能

クレジットカードはカード会員の信用を元手に、現在所持金がなかったとしても後払いで商品やサービスを購入できる決済手段、つまり「信用（＝クレジット）」払いできるものとして、日本の経済成長とともに広がってきました。

さらに日本のクレジットカードの便利な機能の一つに、ボーナス払い・分割払い・リボ払いなどがあります。リボ払いはどちらかというとアメリカから来たものですが、ボーナス払い、分割払いは日本の元々の商習慣である「ツケ払い」をクレジットカードで体現したものと言われています。ボーナス払いや分割払いは、支払いを将来の入金時に先延ばしして先に買い物ができるという点において、クレジットカードの最大のメリットと言えると思います。

日本は国際ブランドが本格的に日本に上陸する前から、各カード会社がクレジットカードビジネスを展開しており、分割払いやボーナス払いなどは国際ブランドルールとしてではなく日本のルールとして導入されてきました。ですので、国際ブランドのカード電文では「日本用」としてまとめられたフィールドに設定するようになっています。

ボーナス払い・分割払い・リボ払いの特徴は、カード会員目線ではおおまかに以下の通りです。

分割払いとリボ払いは似ていますが、分割払いはそれぞれの取引に対して金額を◯回分割して月次（＋金利）で支払うので、買い物をすればするほど毎月の支払い金額は大きくなります。一方でリボ払いは毎月の支払い金額を指定・固定化することができます（残高に対して金利が発生します）。

なお、これらの支払い区分の利用についてはいくつか制約があります。

まず、取り扱えるカードですが、ボーナス払い・分割払い・リボ払いができるのは、原則日本発行のクレジットカードのみです。プリペイドカードは1回払いのみとなり、デビットカードも原則1回払いのみです。クレジットカードでも、カード会社の定めたそのカードの商品性により、あえてボーナス払い・分割払いを設定していない（利用できない）ものもあります。

また、利用できる商品やサービスもカード会社によって決まっています。特に月次払いのもの（サブスクなど）については分割払い等が取り扱えないようなものが多いようです。

では、加盟店目線では、ボーナス払い・分割払い・リボ払いと、通常の一括払いで、どのような違いがあるのでしょうか？一般的な日本のカード会社とAdyenでも異なりますので、以下の表にまとめてみました。

なお加盟店側において、日本のボーナス払い・分割払い・リボ払いを購入客に提供する際の特別なフィーはかかりません。ただし2回払いとボーナス払いはアクワイアラーと加盟店との精算日が通常の一括払いと異なるため注意しましょう。またAdyenでは、標準的な入金サイクルの場合、こちらも別途フィーをいただくこともしておりません。

なお、Visaの一部のプログラムにおいて日本国外発行のカードにも分割払いができるものも登場しておりますが、こちらは別途Visaのフィーがかかりますので、ご注意ください。

最後に、国際ブランドごとにもボーナス払い・分割払い・リボ払いの有無が異なりますので、ご紹介します。

Adyenが日本の加盟店向けにご用意してしている国際ブランド別の支払い区分は以下の通りです。ただし、上述の通り、取引内容によっては一括払い以外の支払い区分が許されていないものもありますので、詳細はAdyenまでお問い合わせください。

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