導入事例

オーストラリアの小売大手True Alliance:ユニファイドコマースで年間140万ドル以上のコストセーブ効果に

True Allianceが、クロスチャネルのインサイト獲得や不正防止のためにAdyenのユニファイドコマースを活用。LACOSTE、THE NORTH FACE、Speedo、UNDER ARMOURといった19の世界的ブランドを扱う23のウェブサイトと100の店舗をつなぎました。

9月 17日, 2023
 ·  3 分
Two people happily shopping with multiple bags in a mall.

True Allianceは、オンライン決済と店頭決済を一つのプラットフォームで統合することで、業務の複雑さを軽減し、決済体験を最適化。決済の不正利用を0.1%未満に減らし、それによって大幅なコスト削減を実現しました。同社が採用したソリューションの内容は次のとおりです。

  • オンライン決済と店頭決済を一つのプラットフォームでつなぐユニファイドコマース

  • AdyenのRevenueProtectの強力な不正防止機能により、ECでの不正利用を0.1%未満に抑え、年間140万ドルのコストを削減

  • 3Dセキュア(3DS2)認証

  • 23のウェブサイトをAdyenのアクワイアリングに移行

  • 100店舗で対応POS端末を導入

  • 初期段階からAMチーム、実装チーム、プロジェクトチームが丁寧にサポート

同社がどのように成果を上げたか、詳しく見てみましょう。

Stained glass ceiling inside a building with promotional text for True Alliance & Adyen.

課題:サイロ化していた旧来の決済方法

複雑さは成長の妨げになる——19の世界的ブランドを扱い、23のECサイト、100の店舗を展開するオーストラリアの小売大手True Allianceは、旧来のバラバラな決済技術にありがちな数々の課題に直面していました。

「当社は多数のブランドを管理する必要があるため、プロセスがかなり複雑化していました」とTrue Allianceのグループデジタル部門責任者であるKen Kennedy氏は語ります。

真に一元化されたクロスチャネル環境を支える技術基盤を社内で持っている決済プロバイダーは数少ないため、多くの小売業者は、オンライン決済と対面決済に複数のプロバイダーが混在する、統合が不完全なシステムを使用しています。当然ながら、このような断片化されたシステムではミスが発生しやすく、遅延が大きくなり、新しい決済方法の組み入れも複雑になります。

多数のプロバイダーとの関係を管理しながら、拡張性のない旧来のプラットフォームと格闘していたTrue Allianceは、イノベーションを優先し、顧客体験を向上させ、成長を促進したいと考えていました。最適化すべき重要領域としては、決済方法の取り扱いや不正防止などがありました。

「当社の店舗内のバンキングシステムは従来型のデビットカード対応POSシステムで、EC事業とは切り離されていました」とTrue Allianceの財務担当ゼネラルマネージャーであるNoel David氏は語ります。

「もし他の決済方法を導入する必要があっても、さまざまな関係性や分断性のために、ますます多くの問題が積み重なるという状態でした」とKen Kennedy氏は言います。「小売業界は常に進化し、変化し続けています。そのためDXの最前線にいなければ、事実上、取り残されてしまいます。」

解決策:マルチブランド、マルチチャネル対応の戦略

True Allianceは2022年にAdyenに移行しました。これによってアクワイアリングは現地で実行されるようになり、同社が事業展開しているオーストラリアとニュージーランドの全域で窓口と契約が一元化され、グローバルな段階別の料金体系が適用されるようになりました。移行の決断を牽引したのは、Adyenの先進的なユニファイドコマースソリューションと単一の金融テクノロジープラットフォーム、不正防止エンジンRevenueProtect、3Dセキュア認証、そして全100店舗に導入する最先端のPOS端末でした。

数多くの世界的なオムニチャネルブランドを管理するTrue Allianceにとっては、あらゆる販売チャネルで、洗練された一貫性のある体験を提供することが不可欠です。主要な現地の決済方法および代替決済方法に対応し、最小コストルーティング(LCR)を利用可能にし、クロスチャネルショッピング(オンライン購入商品の店頭での返品、エンドレスアイル、クリック&コレクトなど)を実現したことで、LacosteやThe North Faceのようなブランドが、あらゆるタッチポイントで世界最高クラスの顧客体験を提供できるようになりました。

「WeChat Pay、Alipay、Apple Payエクスプレスチェックアウトなどの新しい決済ベンダーを簡単に追加できるようになりました。お客様に新たな取引の機会を提供できるという点で、これは当社のビジネスに大きな影響を与えました」とNoel David氏は言います。

バックエンド業務の最適化は、リソースと時間の両方の節約につながり、顧客体験の向上と同じくらい収益に多大な影響を与えます。

「従来は決済方法ごとに別々の決済ファイルを手動で照合していましたが、今ではERPに統合された1つの照合ファイルでシームレスな照合が可能に。あらゆる取引とチャネルを毎日照合できています」とNoel David氏は語ります。

また、True Allianceは、Adyenのリスク管理ツールRevenueProtectも導入。統合された不正防止エンジンソリューションを通じ、自社ブランドと顧客の保護を強化することができました。

「Adyenの導入前は、決済の不正利用が大きな問題になっていました。以前の決済ゲートウェイでは不正を把握できなかったからです」とNoel David氏は言います。「今の不正防止ツールは効果的で使いやすく、ルールを動的に設定することもできます。」

結果:不正は0.1%未満となり、年間140万ドルのコストを削減

オンライン決済と店頭決済をつなぐAdyenのユニファイドコマースソリューションにより、True Allianceは自社システムを1つのプラットフォームに統合。クロスチャネル決済やデータインサイト、承認率の向上や不正防止などを通じ、イノベーションと成長の可能性を開きました。

EC体験を最適化するため、True Allianceは23のウェブサイトをAdyenに切り替えました(その際、1件の注文も逃すことはありませんでした)。また、買い物客に関するリアルタイムのインサイトやピーク時のトランザクションを一元的に把握できるようにした上、ホリデーシーズンに間に合わせることもできました。

「23のウェブサイトをAdyenプラットフォームに移行することができました。これはTrue Allianceのチームだけでなく、Adyenのチームによる努力の賜物でもあります。移行プロセス全体をサポートしてもらいました」とNoel David氏は語ります。

Adyenの不正対策ソリューションRevenueProtectを導入したTrue Allianceは、カスタマイズ可能なリスクルールを用いて、すべての自社ブランドとチャネルで迅速かつ容易に不正に対応できるようになり、大幅なコスト削減を実現しました。

「Adyenを導入したところ、一夜にして不正利用が減少しました。実際、ほぼ完全になくなったのです」とKen Kennedy氏は言います。

True AllianceはAdyenの単一のプラットフォームと連動する新しい決済端末を100か所の実店舗で導入しました。True AllianceのPOSは、スムーズな決済体験を提供するだけでなく、現在では同社のECシステムに接続されています。これにより、クロスチャネルの返品やクリック&コレクトといったシームレスな新しいカスタマージャーニーが可能となり、顧客がどこでどのように買い物をするかにかかわらず、フリクションレスな体験を提供できるようになりました。

すべてが1つのプラットフォームに接続され、Salesforceシステムと統合されたことで、有益なクロスチャネルデータも活用可能になりました。複数のチャネルを横断した、買い物客に関するリアルタイムのインサイトにより、True Allianceは決済をより適切に計画、パーソナライズ、保護することができます。また、マーケティングからリスク管理まで、あらゆる領域の戦略的な意思決定を最適化することが可能です。

True Allianceのバックエンド業務は合理化され、信頼性も向上しました。「決済レポートにより、手数料を透明化できました。Adyenのプラットフォームは優れた安定性と信頼性を備えているため、決済タイプに関係なく、あらゆる決済を迅速かつ効率的に受け取れます」とNoel David氏は言います。

すべての販売チャネルからの決済情報を1つの統合決済プラットフォームに集約したことで、True Allianceはビジネスの全体像を今まで以上に把握しやすくなりました。True Allianceの従業員は決済フロー全体からのデータを利用して、あらゆるチャネルのカスタマージャーニーに関する有益なインサイトを獲得し、コマース戦略を調整し、ロイヤルティの高い顧客に報いることが可能となっています。

「Adyenのおかげで、すべての点と点を結びつけ、一元的なシステムを構築することができました。これにより、1つのブランドと他のブランドの関係を把握したり、舞台裏の決済プロセスを社内チームで管理する方法を理解したりすることが非常に容易になりました。これは以前にはできなかったことです」とKen Kennedy氏は語ります。

「True AllianceではイノベーションとDXを重視しており、Adyenの企業文化や、目標、理想は、当社のものと非常に合致しています。そのため私たちは長いお付き合いをして、お客様のためになるやりがいのある仕事をたくさん進めていけるでしょう。」

私はAdyenのプライバシーポリシーを確認した上で、それに基づき私の個人情報が使用されることに同意します。